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カテゴリー:脳神経内科 | 公開:2026-10-17 | 監修:池川 眞之

スマトリプタンの飲み方

飲む時機と追加の間隔

スマトリプタン(商品名イミグランなど)は、片頭痛の頭痛を和らげる飲み薬で、トリプタン系と呼ばれるお薬の一つです。いつ飲むのか、効き目が足りないときにもう一度飲めるのか、使えない方はどのような方かを、イミグラン錠50の添付文書の記載にもとづいてまとめました。

頭痛が起きてから飲みます

添付文書では、成人には1回50mgを、片頭痛の頭痛が起きたときに飲むこととされています。このお薬は頭痛が起きたときにだけ使い、頭痛を予防する目的では使いません。

また、片頭痛と診断が確定した場合に使うお薬です。今までに片頭痛と診断されたことがない方や、片頭痛と診断されたことはあっても、いつもと違う症状や経過の頭痛があるときは、くも膜下出血などの脳の血管の病気や、ほかの原因による頭痛の可能性があります。そのため、診察や検査で頭痛の原因を確かめてから使うこととされています。

効き目が足りないときの追加

効果が不十分な場合は追加で飲むことができますが、前に飲んでから2時間以上あけることとされています。1日に飲む量の合計は200mgまでです。

一方で、飲んでも全く効果がなかった場合は、その頭痛に対して追加で飲まないこととされています。このようなときは、頭痛の原因を改めて確かめる必要があります。

50mgで効果が不十分だった場合は、次の片頭痛のときから100mgを飲むことができると書かれています。量は医師が決めますので、処方されたとおりに飲んでください。スマトリプタンの注射薬や点鼻薬もお使いの方は、組み合わせ方によってあける間隔が決められています(飲み薬の後に注射薬や点鼻薬を使うときは2時間以上など)。

一緒に使えないお薬、注意が必要なお薬

ほかのトリプタン系の片頭痛のお薬(ゾルミトリプタン、エレトリプタン、リザトリプタン、ナラトリプタン)や、エルゴタミンを含むお薬とは一緒に使いません。スマトリプタンを飲んだ後にこれらのお薬を使う場合や、その逆の場合は、24時間以上あけることとされています。

一部の抗うつ薬(SSRI、SNRIと呼ばれるお薬)と一緒に使うと、不安、落ち着かない、興奮、脈が速くなる、発熱、下痢などの症状(セロトニン症候群)があらわれることがあります。ほかに飲んでいるお薬は、診察のときにすべてお伝えください。

使えない方、注意が必要な方

添付文書では、次の方には使わないこととされています。

  • このお薬の成分で過敏症を起こしたことがある方
  • 心筋梗塞を起こしたことがある方、狭心症など心臓の血管の病気(虚血性心疾患)がある方やその症状がある方、異型狭心症の方
  • 脳の血管の病気や、一過性脳虚血発作を起こしたことがある方
  • 末梢の血管の病気(末梢血管障害)がある方
  • コントロールされていない高血圧の方
  • 重い肝臓の病気がある方
  • エルゴタミンを含むお薬やほかのトリプタン系のお薬を使っている方、MAO阻害剤を使っている方、MAO阻害剤をやめてから2週間以内の方
  • 体の片側のまひを伴う片頭痛(片麻痺性片頭痛)など、一部の種類の片頭痛の方

このほか、心臓の血管の病気の可能性がある方、例えば閉経後の女性、40歳以上の男性、心臓の血管の病気の危険因子をお持ちの方などでは、重い心臓の症状があらわれるおそれがあるとされています。てんかんのような発作を起こしたことがある方、スルホンアミド系のお薬で過敏症を起こしたことがある方、治療で血圧がコントロールされている高血圧の方、腎臓や肝臓の病気がある方も、注意が必要とされています。

飲んだ後に気をつける症状

片頭痛そのもの、あるいはこのお薬によって眠気が出ることがあります。添付文書では、このお薬を使っている間は、自動車の運転など危険を伴う機械の操作をしないよう十分注意することとされています。

副作用として、吐き気、嘔吐、眠気、めまい、しびれなどの感覚の異常、だるさのほか、胸やのど、首、背中などの痛み、圧迫感、重い感じ、熱い感じ、冷たい感じなどが書かれています。痛みや圧迫感などの症状は、ふつうは一時的ですが、ときに強く出ることがあり、体のいろいろな場所で起こることがあるとされています。

  • 胸の痛みや胸を押さえつけられる感じが強く、のどのあたりにまで及ぶ(心臓の血管の病気のような症状のおそれ)。
  • 急に起こる強いアレルギーの反応(アナフィラキシー)が疑われる。
  • てんかんのような発作が起きた。

こうした症状が出たときは、すぐに医師にご連絡ください。

また、トリプタン系のお薬によって、かえって頭痛が悪化することがあります。頭痛が良くならないときは、お薬の使いすぎによる頭痛の可能性を考えて、お薬をやめるなどの対応をすることとされています。そのようなときは、医師にご相談ください。

妊娠・授乳について

妊娠中の方や妊娠している可能性のある方には、治療の利点が危険を上回ると判断される場合にだけ使うこととされています。授乳中の方は、このお薬を飲んでから12時間は授乳しないことが望ましいとされています。

お薬をやめたり、量や飲む時間を変えたりするときは、自己判断ではなく、処方を受けている医師や薬剤師にご相談ください。

Q. 頭痛が起きる前に、予防のつもりで飲んでおいてもよいですか?
A. このお薬は片頭痛の頭痛が起きたときにだけ使い、予防の目的では使わないこととされています。

Q. 飲んでも痛みが残るとき、追加はいつ飲めますか?
A. 効果が不十分な場合は、前に飲んでから2時間以上あけて追加で飲むことができます。1日の合計は200mgまでです。全く効果がなかった場合は、その頭痛に対して追加で飲まずに、医師にご相談ください。

Q. 飲んだ後に車を運転してもよいですか?
A. 片頭痛そのものや、このお薬によって眠気が出ることがあります。添付文書では、使っている間は自動車の運転など危険を伴う機械の操作をしないよう十分注意することとされています。

出典:イミグラン錠50 添付文書(2026年2月改訂、PMDA 医療用医薬品情報)。

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